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戦後長く続いた右肩上がりの地価。1980年代は土地神話の絶頂に。希代の起業家、ダイエー・中内㓛とリクルート・江副浩正は翻弄された。地価高騰を利して事業を拡大するも、神話崩壊で表舞台から退場した。

 かつてダイエーを売上高で日本一の流通企業に押し上げた中内㓛は晩年、1970年代末から80年代を回想してこう言っている。

 「そのときは、地価は必ず上がるという土地の神話がありましたからね。だから土地を担保にさえしておけば、担保はしっかりしている。銀行もそう思っていましたし、われわれも土地神話の中に、ある意味では埋没していましたね」