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北海道の真ん中に位置する東川町は、人口が着実に増え続けている。一見、何の変哲もない田舎町は、廃校寸前の学校を残し、「株主優待」で人を呼ぶ。 そして人は、いつしか町のファンとなり、この地に引っ越しを考えてしまう。

 旭川空港からクルマで15分、田んぼの中から家屋がぽつりぽつりと見えてくる。北海道のどこにでもある風景にも見える。

 だが、ここ東川町は異例の人口上昇が続いている。下のグラフでも分かるように、7000人を割り込んでいた町の人口が、25年間ほぼ上昇を続け、8200人まで到達した。

 中心部に近づくと、人口増の象徴とも言える巨大建築物が見えてくる。

 町立東川小学校。

北海道東川町の中心部にある東川小学校。校舎に入ると壁のない教室が広がる(右)

 2014年に建て替えられた小学校だ。隣接する学童保育施設とあわせると幅270mにもなる。建物に足を踏み入れると、彫刻家のオブジェと白いピアノが目に入る。