「変わりたくない層」にも受け皿を

「特集 人材活用ニューノーマル」(5/17号)

 大企業では、会社から自立して新たなステージに飛び込もうとする人は少ないと感じる。会社はそのメリットを丁寧に伝えて社員が行動を起こせる環境を整えつつ、今までの環境から変われない層、変わりたくない層に一定の受け皿を用意すべきではないか。全員が人生をアクティブにしたいわけではない。一歩を踏み出したい意欲的な社員でも、現状のキャリアに傷がつくのを恐れて躊躇(ちゅうちょ)することもある。今後、社員と本当のコミュニケーションができない会社からは、前向きな社員ほど離れていってしまうだろう。

匿名希望(千葉県、動画クリエーター、38歳)

編集部から

 今回の特集でさまざまな業界の大企業を取材しましたが、多くの担当者が「言われたこと、指示されたことをやるだけでは今の社員は満足しない。むしろ不安を感じてしまう」と言っていたのが印象的でした。終身雇用という前提が崩れ、自分がいつ会社にいられなくなるか分からない時代。事業環境の変化もひと昔前に比べ激しさを増しているだけに「自分には社外でも通用するスキルはあるか」と多くの人が意識しています。中には俗に言う「ぶら下がり社員」もいるかもしれません。ですが、挑戦に失敗しても許される環境さえ用意すれば、むしろ挑戦したいと考える人が多いのではないでしょうか。挑戦の場を与えると社外に飛び出してしまう人も一定数出るでしょうが、全体で見ると組織の生産性はむしろ向上すると思います。

武田 安恵

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