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「雇われない生き方」は危険

「スペシャルリポート 『雇われない社会』の胎動」(12/16号)

 企業に雇われず、縛られない生き方として、ウーバーイーツ配達員が取り上げられていたが、労働者としての扱いを受けられないデメリットの方が大きいのではないだろうか。配達業務中に事故に遭っても労災は適用されないし、いきなり報酬を下げられても労働者ではないとして団体交渉も拒否される。ウーバーイーツにとって好都合なことこの上ない働かせ方だろう。配達員たちは、企業に雇われず、縛られない生き方をしているつもりが、企業を縛る(労働者の権利を守らせる)ことができなくなっているという現実に目を向けるべきだ。

 雇われない生き方というのは、余人をもって代えがたいスキルを持っている人なら高収入を得て自由な働き方ができるメリットがあるかもしれない。だが、大部分の人たちにとっては当然得られる権利すらも放棄させられる危険な生き方だと気づくべきだ。

永作 肇(東京都、会社員、44歳)