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中小企業の「質」の議論も重要

「特集 中小企業、本当に要らない?」(11/25号)

 零細企業経営の経験者には衝撃的な内容だった。確かに対GDPの「借金率」は世界一で、働く人の給与もここ数十年、ほとんど上昇していない。解決策は1人当たりの生産性を上げることなのだろう。これは規模の経済の定量的な原則ではある。

 ところが、世の中は量だけで解決することはまずあり得ず、必ず質の問題も並行する。GAFA(米国のグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)や日本の長寿企業は、変化する社会の要望に随時適応したからこそ、急成長や持続的成長ができた。

 木造建築や和紙、漆などの自然素材を活用した品々、美術工芸品類の修理・保存など、日本には世界に誇る技や伝統が残る。これらは世界に誇れる手仕事だ。象はダイヤを磨けないと日本人は肝に銘じるべきだろう。

吉見 満雄(鹿児島県、NPO法人役員、82歳)