4月投開票の長野県議会議員選挙に出馬したが、ライバルたちの固い地盤を崩せず、完敗した。現職と一騎打ちになると見込むも、別の候補者も出馬。三つどもえの中で知名度不足を覆せなかった。藻谷氏は「地方だからこそSNSを活用すべきだった」と悔やむ。

[経営エッセイスト]
藻谷ゆかり氏
1963年生まれ。86年に東京大学経済学部卒業後、金融機関に勤務。91年ハーバード・ビジネス・スクールでMBA取得。2002年に長野県北御牧村(現東御市)に移住。18年から経営エッセイストとして執筆、講演活動を続ける。

 移住して21年住んでいる長野県東御市を選挙区とする県議会議員選挙に出馬し、敗れました。

 当時、東御市区の現職だったのは白鳥神社の宮司で市議も経験した石和大氏。市長と近しい存在だったためか、過去2回の選挙では対立候補が誰も出ず、無投票で選ばれていました。

 私は経営エッセイストとして地方経済の活性化や地方移住についての本を4冊出版し、全国各地で講演活動をしてきました。近著の中で地方政治の女性議員が少ないこと、議員のなり手不足で選挙が無投票となることが問題であると指摘してきました。地元も同様の状況ということに問題意識を持ちました。

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