この記事は日経ビジネス電子版に『人材流出は戦術で補えない 大分トリニータ、地域クラブ経営の悩み』(3月10日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』5月2日・9日合併号に掲載するものです。

プロサッカーJリーグ1部(J1)から降格し、2022年シーズンをJ2で戦う大分トリニータ。降格の背景には、主力選手が複数引き抜かれた戦力ダウンがあった。予算規模の小さなクラブとして、いかにして地域に根付いていくのか模索が続く。

[大分トリニータゼネラルマネージャー]
西山哲平氏
1975年千葉県柏市生まれ。高校中退後、ブラジル・クリシューマECでプレー、93年ベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)でプロデビュー。モンテディオ山形を経て2002年に大分加入、09年引退。16年強化部長、20年から現職。
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 大分トリニータはこれまで小さな予算規模の中で組織を運営し、試合をこなしてきました。2019、20、21年はJ1に所属していましたが、予算規模はJ2の平均クラスです。「予算規模イコール順位」ではないと考えてチームを編成し、戦っていますが、長い目で見るとどうしてもその2つがリンクしてくるのも事実です。

 どのクラブでも、毎年のように選手が移籍する現実があります。そのため、ゼネラルマネージャーの私や招へいしてくる監督がいかに工夫してチームを作るか、いかに大分トリニータの戦術を積み上げるかが重要だとの考え方で、ずっと運営してきました。

 19年、20年は移籍によって受けたダメージよりも積み上げてきたチーム力のほうが上回っていたので、リーグ戦の順位は中位でとどまり残留できました。

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