私は「言うべきことは言う」紙面づくりをしてきました。口に出したり表に出したりしたいけど言えない。地域の人々の思いをどんどん書いてきました。そのために「外野席」という文字数も内容も自由なコラムをつくりました。地域のイベントの課題を書いたときには「よく書いてくれた」と反響がありましたし、議会や行政に対しても遠慮なく厳しいことを書きました。読者に自由に書いてもらうコーナーもあり、いろいろな反応が届いていました。
廃刊を決めたのにはさまざまな理由があります。きっかけの一つは21年3月に妻が体調を壊したことです。私は妻と二人暮らしですが、妻は定期的に札幌まで往復7~8時間かけて通院する必要があり、私が毎回付き添うことになりました。新聞づくりは私一人で行ってきたため続けるのが難しくなり、同年4月に休刊を決めました。そして、ここに新聞の印刷機の不調が重なりました。発行を継続するには新しい印刷システムの導入が必要ですが、その余裕がありませんでした。
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この記事はシリーズ「敗軍の将、兵を語る」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
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