今年6月の静岡県知事選。岩井氏は急きょ、国土交通副大臣を辞して出馬することとなった。 結果は現職の川勝平太氏が4選を決め、自民党が推薦や支持した候補はここ12年で苦杯をなめている。 岩井氏は短い準備期間の改善を党に提言しつつ、候補者の本格論戦の場を設けるべしとも主張する。

岩井 茂樹氏
静岡県知事選挙は急な出馬となったにもかかわらず、県民の皆さんの温かいお声がけを頂きました。市議、町議の先生方から「自分の選挙以上に応援活動に注力した」というお言葉も頂き、本当に感謝の念に堪えません。自民党の支持者ではない方からも投票していただき、約62万票を得ることとなりました。
ただ、結果としてお返しできなかったのは申し訳なく、私の力不足を痛感しています。静岡県政の閉塞感を打ち破ってほしいとの期待に対し、お応えできなかったのは無念です。
準備期間が短かったのは自民党としても私としても反省点です。静岡県知事選では過去4回ほど、同じような状況が繰り返されてしまいました。4年後には必ず知事選があると分かっているので、本来なら選挙後すぐに次の準備をすべきです。
それがうまくいかず、一部の方々のみで候補者を考え、内々にアプローチする手法を毎回採ってきました。そして直前に候補者が代わり、焦って新たな候補が出て急ごしらえで選挙戦に挑むというパターンです。
県民に選択肢を示す
私はずっと国会議員を続けてきたなかで、地元の静岡県の将来を決める大事な選挙なので、県民の方々に選択肢を示さなければという思いに至りました。有権者の方からも知事選は一体どうするんだという声が自民党に届いていました。現職が有利な状況ではありましたが、負けても構わないなどとは全く思っていませんでした。
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