この記事は日経ビジネス電子版に『「ほっぺちゃん」放漫経営の末路、サン宝石が民事再生法申請』(10月13日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』10月18日号に掲載するものです。

キャラクター商品販売のサン宝石が8月末、民事再生法の適用を申請した。2010年代には「ほっぺちゃん」などのヒット商品を生み出してきたが、その後の放漫経営が経営体力をむしばんだ。

[サン宝石専務取締役]
渡邊 駿氏
1989年山梨県中央市生まれ。青山学院大学社会情報学部卒業後、テレビ番組制作会社などを経て、2019年にサン宝石に入社。20年から現職。創業者の孫に当たる。現在はスポンサー探しなど事業存続への道を探っている。

 8月27日に甲府地方裁判所へ民事再生法の適用を申請しました。突然の発表で、顧客や関係各所にはご心配をおかけして申し訳ない気持ちです。2010年代中盤から経営が悪化し続けていたところにコロナ禍が追い打ちをかけ、事業の継続が困難となってしまいました。現在も営業は継続していますが、資金難で通販用のカタログを印刷できなくなるなど、業務に支障が出ています。スポンサーとなってくれる相手先を見つけ出すため、企業との協議などを進めているところです。

アクセサリー通販の雄

 当社の創業は半世紀ほど前、私の祖父が女性向けに貴金属を販売する事業を立ち上げたところから始まりました。当初、事業はうまくいかなかったようなのですが、子供向けのアクセサリー通販に切り替えたところ軌道に乗り始めたと聞いています。

 主力は今も昔もカタログ通販。数十円から数百円ほどの小学生のお小遣いでも購入することのできる安価なアクセサリーやキャラクターグッズを700~800点掲載したカタログを会員に送付してきました。

 1990年代初頭には、アジアから製品を直輸入して販売するビジネスモデルを確立し、大手出版社の少女雑誌に広告を出稿することで会員数も増えていきました。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1648文字 / 全文2477文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「敗軍の将、兵を語る」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。