長きにわたって、「日本最古」と地元で親しまれてきた時計台。だが、調査の結果、札幌市時計台に次ぐ、日本で「2番目」に古いものであることが判明した。「たとえ2番目でも大切な観光資源」と地元観光協会は話す。

[NPO法人但馬國出石観光協会事務局長]
森垣康平氏
1973年、兵庫県出石町(現・豊岡市出石町)生まれ。兵庫県立豊岡高等学校卒。2001年に観光協会職員となり、04年から現職。但馬國出石観光協会は、出石町のイベントや観光情報を発信している。

 「但馬の小京都」出石の象徴として、地元民から愛され続けてきた「日本最古の時計台」辰鼓楼。それが実は「日本で2番目に古い時計台」だったことが、当会の調査で判明してしまいました。

 これまでは時報を始めた年が1881年であることしか確定できておらず、同年8月12日に稼働し始めた札幌市時計台(札幌市)と「どちらが日本一古いのか」という論争が続いていました。調査の結論は、辰鼓楼の稼働日は1881年9月8日。残念ながら長年の論争にも決着がつくことになりました。

地域を支えた町のシンボル

<span class="fontBold">「日本最古」と紹介されていた辰鼓楼。2021年に新たに刷られたポスターは「日本最古『年』」と表記が変わった</span>
「日本最古」と紹介されていた辰鼓楼。2021年に新たに刷られたポスターは「日本最古『年』」と表記が変わった
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 旧出石城大手門の石垣に立つ木造の時計台は高さ約13m。もとは櫓(やぐら)として1871年に創建されました。旧藩医、つまり地元の医者だった池口忠恕が時計を寄贈したのが1881年で、ここから時計台としての辰鼓楼の歴史はスタートしました。

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