運営する石川県輪島市の学校建物の壁から産業廃棄物が相次いで発見された。 設計・施工をした建設会社に廃棄物の撤去費用の負担を求めるが、協議は難航。 「このままでは生徒の教育環境を守ることができない」と学校移転も検討している。

梅沢重雄氏

私が理事長を務める日本航空学園(山梨県甲斐市)が運営する、石川県の能登空港に隣接する日本航空高等学校石川と日本航空大学校の校舎、学生寮の壁の内部から、産業廃棄物が相次いで見つかりました。石こうボードの端材や廃材、使用済みの軍手など、2トントラック約1台分のゴミが出てきたのです。
この建物は2002~04年に建設したもので、設計・施工は準ゼネコンの前田建設工業が実施していました。もともと建物完成直後から雨漏りが発生しており、改善しない状況が長年続いていましたので、このままでは生徒の勉学に影響が出ると考え、20年4月、建設コンサルティング会社に原因調査を依頼したのです。すると、今回の廃棄物の残置が判明しました。
この件で前田建設を裁判所に訴えて法廷闘争となっていますが、この件がマスコミに大きく報道され、生徒たちに不安を与え、動揺させてしまい、大変申し訳なく思っています。教育を通じて地域にも貢献してきたつもりでやってきましたが、なぜこのような事態になったのか。その経緯について述べさせていただきます。
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