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2020年7月、熊本県を中心に九州を襲った豪雨で玖珠川が氾濫、半数の旅館が被災。街のシンボルの一つだった新天瀬橋も崩落し、廃業を考える旅館もある。政府の「Go To トラベル」事業に期待するが「風評被害で効果は限定的」と語る。

玖珠川の増水で崩落した新天瀬橋。街のシンボルでもあった
[天ケ瀬温泉旅館組合長]
阿部信明氏
1960年、大分県天瀬町(現日田市)生まれ。28歳のときに帰郷し、実家の天ケ瀬温泉旅館「丸山荘」で働く。2015年から社長。12年から同旅館組合長を務める。

 7月7、8日、大雨が2日連続で降り注ぎ、大分県日田市天瀬町を流れる筑後川支流の玖珠川が危険水域を越えて氾濫し、川沿いにある天ケ瀬温泉街の旅館、民家、商店は浸水しました。

 旅館組合に加盟している14軒中7軒が被害を受け、戸惑いが広がっています。各旅館関係者から聞こえてくるのは「これからも営業を続けたい」「店を続けるか迷っている」「店を閉めるつもりだ」などの様々な声です。

 今年1月以降の新型コロナウイルスの感染拡大によって、感染防止の観点から5月の連休中は営業を自粛していましたが、自粛明けでかき入れ時となる夏の行楽シーズンを前に、積極的にPRしていこうと考えていた矢先の被害でした。