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北九州市の小中学校向けに毎日、給食用のパンを地道に作り、届けてきた。ところが、新型コロナが同市を襲い、およそ4カ月にわたって経営も日常も一変した。業務再開への期待感を幾度もくじかれてきただけに、今後への不安もなお拭い切れないと話す。

[ライオンズベーカリー常務]
冨永英希氏
1989年生まれ。東京大学卒業後、ぐるなびなどでの勤務を経て、2016年春に故郷へ戻り現職。父・勝明氏がライオンズベーカリーの社長で2代目。同社の源流は日本陸軍向けの菓子販売で、戦後、給食用中心のパン製造・販売へ転換した。

 新型コロナウイルスの影響は、私たちのような地方の中小企業にも及んでいます。特に地元・北九州では、首都圏などより早く、「コロナ第2波」に襲われました。学校給食向けに毎日、パンを作り届けることを生業としてきただけに、正直、コロコロと変わる休校や分散登校などの方針にここまで翻弄されてきたように思います。

 会社の歴史は戦前まで遡ります。近くに日本陸軍の基地があり、そこにリヤカーを引いてようかんや和菓子を売っていたそうです。戦後、砂糖が入ってこなくなり、代わりに入ってきた支援物資の小麦粉と脱脂粉乳を使ってパン製造を始めた。給食用のパンを扱っている業者には、似たような経緯を歩んできたところが多いようです。