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工夫を凝らした飲食店を青森などで多店舗展開し、地方創生のモデル企業を目指してきたが、コロナ禍で売り上げが低迷したことを機に、一斉閉店を余儀なくされた。感染者数30人程度の青森県でも、感染拡大に伴う外出自粛の影響は着実に広がっている。

[元イロモア社長]
福井 寿和氏
1987年3月青森県つがる市生まれ。2009年新潟大学経済学部卒。同年、東京でIT企業に就職後、13年にコンサルティングのマネジメントソリューションズに転職。14年9月合同会社イロモア設立、17年に株式会社化。

 新型コロナウイルスの影響による売り上げ低迷を受け、青森県内や仙台市で運営してきたカフェや肉料理店などの飲食店全5店舗の閉店を決めました。運営会社「イロモア」は清算を進めています。約50人の従業員、最後のあいさつもできなかったお客様に対し大変申し訳なく思っています。

 会社名のイロモアは「AOMORI(青森)」を逆から読んで名付けました。東京のコンサルティング会社で働いていましたが、「青森でも若手が活躍できる場を作りたい」と思うようになったのが起業のきっかけです。ゆくゆくは地方創生の一モデルになりたい。そんな希望を抱いて青森出身の妻とともに帰郷し、2014年に創業しました。

 1号店は15年4月にオープンした青森市内のカフェです。子連れで利用できる店が周辺になかった中、靴を脱いでくつろげ、子供を床に寝かせられるのが特徴。「ママ会」の利用客でにぎわうカフェで、地元メディアでも紹介されました。

 看板商品のパンケーキは小麦、卵、牛乳などの材料を青森県産にして、7cmの厚さを出すため、調理時間や材料の分量を徹底的に研究し商品化しました。19年度の年商は約1億5000万円。青森市内に2店舗、弘前市内に2店舗、仙台市に1店舗構え、パンケーキ・ミックスのネット販売も手掛けていました。