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クマ駆除の報奨金などをめぐる条例に地元の猟友会が反発。2019年からクマの駆除ができない状態が続く。住民からは不安の声が上がり、観光にも影響が出ている。

(写真=船戸 俊一)
[北海道島牧村長]
藤澤 克氏
1952年北海道生まれ。北海学園大学卒業。島牧村役場に入庁後、企画課長、教育長などを歴任。2007年に村長に立候補して初当選。現在、4期目を務める。同村は人口約1400人。主力産業は漁業。

 北海道島牧村は出没するクマ駆除の報奨金などをめぐって、地元の猟友会と調整がつかなくなった結果、駆除ができない状態が続いています。住民からは不安の声が出ており、海水浴客なども減少しています。

 今年に入ってからクマの出没件数は増え、6月上旬で早くも通常1年分の出没件数を大きく超えています。北海道のヒグマは大型で危険です。一日も早く、必要なときに駆除できる形にしなければならないと思っています。

議会主導の条例に反発

 村は北海道の南西部に位置しており、札幌から車で3時間半ほどかかります。産業の中心は漁業であり、約1400人の人口を抱えています。村内で主にクマが出没しているのは、山と海に挟まれた国道沿いの住宅街の周辺です。

住宅の裏に電気柵を設置するものの、現状では根本的な解決は難しい(写真=船戸 俊一)

 村では少し前まで独自の要綱に基づいて、クマの出没に対応してきました。地元の猟友会に出動要請をかける際の報奨金についても定めており、丸1日、つまり8時間出動した場合に1人2万円、緊急出動の場合は5割増しの同3万円などとしていました。報奨金のほか、猟友会に対し、免許などの取得にかかる経費、銃や銃弾を購入する費用の一部を負担するなどの支援もしていました。