岩手県八幡平市で、ふるさと納税の返礼品として県外産のマツタケを送る産地偽装が発生。返礼品を受け取った納税者、返礼品を提供した生産者それぞれに市長が謝罪した。返礼品の調達と発送を請け負っていた外部業者が、あらかじめ定めたルールを守っていなかった。

[岩手県八幡平市長]
田村 正彦 氏
1948年岩手県八幡平市生まれ。駒沢大学卒業後、岩手県議会議員などを経て、2005年に3町村(西根町・松尾村・安代町)が合併して誕生した八幡平市の初代市長に当選。現在4期目を務める。八幡平市は人口約2万5000人。

 岩手県八幡平市でふるさと納税の返礼品について、県外産のマツタケを地元産であると偽って発送する事案が発生しました。私は市長として、マツタケを返礼品に選んでくれた納税者の方々や、マツタケを提供してくれた生産者の方々に対して、深くおわび申し上げます。

<span class="fontBold">八幡平市の返礼品を紹介する冊子。マツタケは一番人気</span>
八幡平市の返礼品を紹介する冊子。マツタケは一番人気

返礼品では一番の人気

<span class="fontBold">八幡平市は豊かな自然環境の下、マツタケを産出</span>
八幡平市は豊かな自然環境の下、マツタケを産出

 八幡平市にはマツタケの専門業者はいませんが、秋のシーズンになると個人的に山で収穫している人がいます。採れるマツタケの量自体はそれほど多くありませんが、品質の高さはかなり知られていると思います。京都の料亭などにも送られると聞きます。

 八幡平市が返礼品を選択できるふるさと納税をスタートしたのは、他の自治体にくらべると遅く2017年6月からのことでした。マツタケはこの年から返礼品として扱ってきました。返礼品にはリンゴやコメなど農産物を中心に、牛肉やはちみつなどいろいろそろえていますが、最も人気が高いのがマツタケです。

 ただ、マツタケは栽培するのでなく自然の中で採集します。このため、年によってどうしても生育状況に違いが出てきます。

 返礼品を選択できるふるさと納税をスタートした17年度も、市内産のマツタケは不作であり、返礼品の調達や発送などの業務を委託した業者から「どうしたらいいか」と問い合わせがありました。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1782文字 / 全文2579文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

オリジナル動画が見放題、ウェビナー参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「敗軍の将、兵を語る」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。