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鳥取県江府町は町営奥大山スキー場の運営を見直すため指定管理者を募集。しかし、4回の募集でも決まらなかったためスキー場を今シーズン休業する。民間活力の導入で地域の活性化を図る動きは少なくないが、今回の休止はその難しさがにじむ。

[鳥取県江府町長]
白石祐治 氏
1959年生まれ。神戸大学卒業後、鳥取県入庁。企業立地課長、環境立県推進課長などを経て、同県の江府町副町長に就任。2016年同町長に無投票で初当選し1期目。同町は人口約2900人。同県西部の大山の麓に位置する。
SUMMARY

奥大山スキー場休業の概要

鳥取県江府町は不安定な経営の町営奥大山スキー場の運営を見直すことを決め、2017年から指定管理者の募集を開始した。これまで4回の募集を実施。しかし、いったん決まった業者が辞退したケースもあり、指定管理者が決まらなかった。このため同町は2019〜20年シーズンの同スキー場の運営を休止している。

 鳥取県江府町は2019~20年シーズン、町営奥大山スキー場の運営を休止します。たびたび赤字となるなど不安定な経営状況だったため、町では民間から奥大山スキー場の指定管理者を募ってきました。4回にわたり募集したものの指定管理者が決まらなかったため、今回の決定となりました。スキー場は町にとって冬の観光資源となってきましたが、ここまでの経緯を踏まえると今後は周辺施設を含めた通年利用なども必要になってくると思います。

入り込み客数が大幅に減少

 町営奥大山スキー場は1972年にオープンした施設で、2基のリフトを備えています。比較的早くからスノーボードを受け入れたこともあり、2003年には3万5000人ほどの入り込み客数がありました。しかし、スキー人口の減少に加え、ここ数年は雪不足など天候不順が重なり、入り込み客数はピーク時の3分の1ほどに減少していました。

 奥大山スキー場の経営を厳しくしているのが、隣接した観光施設「エバーランド奥大山」です。1999年に完成し、当初は第三セクターによる運営で地ビール工場やその関連レストランを手掛けていました。しかし、利用者数が伸び悩み、2007年にビール工場が製造を終了。08年に町営に移行し、レストランは通年営業をやめスキー場が稼働する冬期だけの営業に切り替えました。