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重要な観光資源である遊園地「みさき公園」から、運営主体の南海電鉄が撤退する。遊園地事業を引き継ぐ業者が見つからなければ、閉園となる可能性が高い。自然公園として再活用することも視野に入れながら、町の観光産業の維持を図る。

[大阪府岬町長]
田代 堯氏

1943年宮崎県生まれ。串間市立市木中学校を卒業し、兵庫県尼崎市の三菱電機の研究所に勤務。その後、岬町で電気店を設立。87年から同町会議員となり、議長などを歴任した。2009年の町長選挙で初当選し、現在3期目。

SUMMARY

みさき公園閉園の危機の概要

今年3月、南海電気鉄道がみさき公園の運営から2020年3月をもって撤退することを発表した。みさき公園は1957年に南海電鉄が開業したレジャー施設で、岬町にとっては最大の観光資源の一つだ。田代町長は慰留したものの、南海電鉄の方針は変わらない。仮に遊園地事業を継続できない場合に備え、自然公園として再整備する町の独自案も温めている。

 町のシンボルである遊園地、みさき公園から、運営主体の南海電気鉄道が2020年3月をもって撤退することになりました。岬町としては、みさき公園が別の事業者に引き継がれ、現在の状態で存続していくことを望んでおります。今は後継業者の選定などについて、南海電鉄との間で協議を重ねています。

 事態を知ったのは、昨年7月のことでした。南海電鉄の遠北光彦社長から岬町役場に伺いたいとアポイントがありました。朝一番に、しかもたった1人でおいでになったので、何があるのかと驚きました。そうしたら「みさき公園の運営から撤退したい」と言われ、さらにびっくりして「そんなことを急に言われても困る。理解ができるように説明してほしい」と返答しました。

日経ビジネス2019年7月1日号 76~77ページより目次