月額5万5000円から自然の中の別荘を利用できるサービスが、ウェイティングを集める人気に。法人向けサービスもスタート。環境保全にも配慮しながら拠点を増設し、事業の拡大を目指す。

周囲の自然に溶け込む木造のキャビン。中に入ると、木の香りが漂い、大きな窓の外には山の姿が広がる。窓を開けると、鳥の鳴き声だけが聞こえてくる──。多くの人が思い描く「自然の中での生活」。その醍醐味をたっぷり味わえる場所がある。Sanu(サヌ、東京・中央、福島弦CEO=最高経営責任者)が提供する、月額制の別荘サブスクリプションサービス「SANU 2nd Home(サヌ・セカンドホーム)」だ。
初期費用、維持管理不要
サヌのサービスでは、月額5万5000円の会費を払うと、軽井沢、山中湖、伊豆高原など関東圏に10拠点、61室あるキャビンに宿泊が可能になる。基本は最大4名で、1回の滞在で最大4連泊まで。3カ月以内の期間に2回分まで予約可能だ(基本的に同月内の予約は1回分まで)。
費用は平日なら月額会費以外は、1滞在3300円の清掃費のみ。曜日などによって5500円プラスになるほか、キャビンの建築タイプなどに応じて追加料金が発生するが(今年8月以降、同月内の8泊目以上は1泊3万3000円が別途発生)、別荘を自分で購入する場合に比べると、安価で維持管理の手間もかからない。

会社の設立は2019年。もともとリノベーション・ゲストハウス事業を運営していた本間貴裕氏と、マッキンゼー・アンド・カンパニー出身でラグビーワールドカップなどの仕事をしていた福島氏が共同創業した。福島氏は「自然の中で仕事をしていた時、クリエーティブな仕事をするのに向いている環境だと実感」していた。一方、本間氏は「人と自然に関する、よりスケールの大きな仕事をしたい」と考えていた。2人の思いをビジネスとして具現化したのが、サヌのサービスだ。
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