必要な企業を買収して素早く事業転換し、パンデミックによる売り上げ減少を回復させた。交渉に半年かけない決断力と、金融業の経験による資金力で、リスクに強い企業に生まれ変わる。

 茨城県の1店舗から始まった小野写真館は、2005年に現代表取締役の小野哲人氏が入社して以降、フォトスタジオの多店舗展開やブライダル事業に進出して急成長。05年からの14年で売上高は約8倍の16億2000万円(19年9月期)にまで成長した。

14年で売上高は8倍に
14年で売上高は8倍に
●小野写真館の売上高の推移

 しかし、20年春に状況は一変する。新型コロナウイルスの感染拡大で結婚披露宴や成人式は軒並み中止となり、緊急事態宣言で店舗は休業に追い込まれた。密や接触の多いビジネス形態があだとなり、20年9月期は前期比で約5億円の減収となった。

 「20年初めの卒業式関連の返金額は約1300万円。十分に痛いが、4月、5月には前年同月比で売り上げが8割減と、比べものにならないほど損失が膨らんだ」と当時の緊迫した状況を小野氏は振り返る。

 しかし立ち止まっている時間はない。リアル店舗ビジネスだけでは会社の存続が危ないと感じた小野氏は20年5月に会社をゼロからつくり直す覚悟を決め、リアルとオンラインのハイブリッド型経営にかじを切る。

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