小田急は21年4月、26年度まで6年間の経営ビジョンを定めた。その中には複々線化のための投資で膨らんだ負債の削減から、運行を効率化するDX(デジタルトランスフォーメーション)まで、様々な項目が並ぶ。最大の焦点は鉄道利用者を増やすための沿線の魅力向上で、そのための一手が個性ある街づくりということになる。

 けん引役となるのが、ロマンスカーミュージアムを手掛けたUDSだ。1992年に都市デザインシステムという社名で創業し、コーポラティブハウス事業で成長してきた。コーポラティブハウスとは、複数の入居希望者を募り、それぞれの希望を取りまとめながら、土地の購入から区画割り、設計、発注、管理までを行う。求める理想の暮らしはそれぞれの家族で異なり、意見がまとまらないことも多い。一致点が見いだせるような提案ができるかどうかが腕の見せどころで、5~10年先のライフスタイルを考えて提案するノウハウが培われてきた。

 やがて「営業でも設計でもなく、コーディネートの会社」(山内氏)という独特の立ち位置で、個性的なホテルや商業施設の企画や運営、さらには街づくりへと事業を広げてきた。

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