「CADデータを基にした見積もりから受注、生産まですべてシームレスに自動化できるソフト。ミスミの歴史でも大きな挑戦だった」。開発を主導したミスミの吉田光伸常務執行役員は熱弁を振るう。ポイントはシームレスな課題解決とスモールスタートだ。
もともとミスミは顧客が部品の仕様をウェブカタログから選び、発注してもらうビジネスモデルで市場を切り開いてきた。例えばシャフトなどと商品名を入力し、材質や寸法、熱処理の仕方など条件を絞り込むと最後にその商品を示す英数字の品番が出てくる。ミスミはその商品を受注生産し最短1日で納入する。条件の絞り込みによる部品のバリエーションは800垓(がい、1垓は1兆の1億倍)にも及ぶ。
だが、800垓といえどもそこにあるのは標準規格品。「顧客が思い通りのCAD図面を描いて発注するシステムではなかった」(吉田氏)。実際、ミスミグループの受注生産のうちカタログ経由は52%。残る48%には十分対応できていなかったのだ。
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