収益力は最大手のヤマトホールディングス(HD)などを突き放し、業界トップを誇る。かつてシェア争いによって稼ぐ力が落ちたため、拡大路線といち早く決別して運賃の引き上げに動いた。最先端の物流センター、AI(人工知能)活用──。巣ごもり需要で好調な今も、収益力を磨き続ける。

<span class="fontBold">佐川急便を傘下に持つSGホールディングスは営業利益率が業界随一の高さだ</span>
佐川急便を傘下に持つSGホールディングスは営業利益率が業界随一の高さだ

 首都高速道路の湾岸線などの出入り口が近い東京都江東区の南砂地区。物流施設が立ち並ぶ中で、国内最大級となるSGホールディングス(HD)の「Xフロンティア」はひときわ目立つ。地上7階建てで、延べ床面積は東京ドーム3.6個分に当たる17万m2に及ぶ。

<span class="fontBold">Xフロンティアには最新鋭のベルトコンベヤーや仕分け機器などが導入されている</span>
Xフロンティアには最新鋭のベルトコンベヤーや仕分け機器などが導入されている

 1~4階には、営業所から営業所へ荷物をつなぐ「中継センター」の機能がある。従来のセンターは1時間に2万個程度しかさばけなかったが、Xフロンティアは5倍に相当する10万個の処理能力を持っている。

 「Xフロンティアの稼働を早めることで、安定した品質で対応できた」。4月30日、川中子勝浩取締役は2021年3月期の決算説明会でこう話した。

 全面稼働は3月だったが、一部の施設は20年10月から前倒しでスタートさせていた。新型コロナウイルス禍に伴う巣ごもり需要に対し、遅配など大きなトラブルを起こすことなく対応できたという。

 その恩恵もあって、21年3月期の連結売上高は前の期に比べ12%増の1兆3120億円、営業利益は35%増え1017億円となった。いずれも過去最高だ。

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