二輪車の旗艦ブランド「カブ」で、アウトドア人気やリターンライダーの需要をつかんだヒット商品が生まれた。 日本とタイの企画・開発チームが連携し、柔軟な発想でホンダらしいものづくりを実現する挑戦があった。 定番商品の伝統を守りながら、新たな価値を生み出していくための国際連携は、大企業病克服のヒントにもなる。

「伝統あるブランドイメージに固執せずに、令和時代のニーズを正確に捉えた1台といえる。往時のホンダらしい、新しさや楽しさが消費者に伝わったのがヒットの理由ではないか」
ホンダは2020年6月、排気量124㏄の原付き二種(第二種原動機付き自転車)「CT125・ハンターカブ(以下、CT125)」を発売した。新聞配達や出前など、ビジネスバイクのイメージも強いスーパーカブシリーズだが、CT125は林道などの不整地を走破できる装備を持つ。
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