間近に見た「米国流の経営」

 河合社長が意識するのは「社員のやる気を引き出す経営」だ。転機は15年。きっかけは、想定外の「破談」だった。

 東京エレクトロンは13年9月、半導体製造装置で世界首位のアプライドマテリアルズとの経営統合を発表した。回路の微細化が進み、新しい半導体製造技術の開発が難しくなる中で、技術を結集して革新的な成果を生み出す狙いがあった。

 両社は統合プロジェクトチームを発足させ、統合計画を詰めていった。新会社の社名を「エタリス」にし、本社をオランダに置くことも決めた。ところが、米国で独占禁止法上の承認が得られない。両社は15年4月に経営統合の断念を発表した。

 1年半に及んだ統合協議。実りはしなかったが、東京エレクトロンに新たな気づきを与えた。

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