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 総資産では、全国の信金で京都中央信用金庫に次ぐ2位(2019年3月期)。常に信金のトップ集団を走ってきたのは顧客ファーストを軸にする手堅い経営を貫いてきたことが大きい。

信金の数は20年前比で35%減少
●全国の信用金庫数の推移
貸し出しは着実に伸ばしている
●城南信金の純利益と貸出金残高の推移
有価証券運用に頼っていない
●城南信金と全国信金平均の預証率比較
注:「預証率」は預金のうち有価証券による運用に回す割合

 その姿勢を象徴するのは取り扱う金融商品だ。超低金利の中、金融機関は収益確保のため各種の投資信託や保険を販売し、手数料を稼いでいる。だが、城南信金は投信は一切扱わない。保険も元本保証の商品のみ。比較的高利の商品として銀行がこぞって強化しているカードローンも取り扱っていない。世間が狂喜乱舞した1980年代後半のバブル期も、投機を目的とした株式、土地、ゴルフ会員権の取引には融資をしなかった。

 安易な手数料や運用で稼ぐのではなく、事業への融資という信金本来のビジネスに注力するのは数字にも表れている。集めた預金のうち融資に回した比率を示す2018年度の「預貸率」は60.0%と、全国平均(49.6%)を大きく上回る。さらに、預金をどの程度の有価証券による運用に回しているのかを示す「預証率」は全国平均の半分以下の10%台で推移している。