(写真=行友 重治)
(写真=行友 重治)

 2021年6月までの14年間の社長時代に重視したのは、社会から評価される独自性のある製品を生み出すことでした。研究開発部門には「薬効、安全性、QOL(生活の質)面のいずれかで既存品より秀でた提案でなければ受け付けない」と伝え、そういう開発品に経営資源を投入してきました。

 その中で注力することになったのが難病や希少疾患に対する薬の開発です。市場が小さいため他社はほとんど手を付けていませんでしたが、希少疾患は数多くあり、患者さんは苦しんでいる。そのニーズに応えることが当社の使命だと考えました。

 技術面で独自性を出そうと取り組んできたのが核酸医薬の開発です。1997年に茨城県つくば市に研究所を新設して取り組み始めましたが、国産初の核酸医薬を発売したのは2020年ですから、ずいぶん時間はかかりました。経営企画部長だったとき、「成果が出ないので中止しよう」という話が出たこともあります。ただ核酸医薬に投資していたのは研究開発費の1割程度だったので、「1割ぐらいは夢のあるテーマに費やすべきでは」と進言して、継続が決まりました。

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