
エンジンの先行技術開発にほぼすべてを費やした技術者としてのキャリアは、我慢と挫折の連続でした。懸命に開発した技術が新型車に搭載されるには、商品開発の技術者に採用してもらわなければなりません。ところが、ことごとく拒否されるのです。
自分の発明じゃない、だから使う気にならない、という心理は分からないわけではありません。それでもしばらくはムカついて気持ちが治まりません。提案はいつも憂鬱でした。あまりにも提案が通らないので、「何もしなくても給料をもらえるならいいわ」と自分に言い聞かせていました。
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