(写真=小林 淳)
(写真=小林 淳)

 地方の中小企業の経営支援に携わって20年以上になります。地元静岡県が設けたSOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)支援施設の現場責任者として、当時勤めていた静岡銀行から出向したのが発端です。以来、形を変えながら、途中で銀行も退職して支援の仕事を続けてきました。相談を受けた企業は全国に7000~8000社あると思います。

 「御社のセールスポイントは何ですか」。こう経営者に問いかけることから支援は始まります。実は答えに窮する経営者が多いのです。自社の強みを客観的に認識することは、戦略立案などのブレーン部門を持たない中小企業の経営者にとって難しいことなのです。既存の製品やサービスへの経営者自身の思い入れや業界の常識も判断を鈍らせます。

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