(写真=宮田 昌彦)
(写真=宮田 昌彦)

 宇治茶には800年ほどの歴史があるといわれます。室町時代、3代将軍の足利義満が宇治に7つの茶園を開かせました。「森、祝、宇文字、川下、奥ノ山、朝日につづく琵琶とこそ知れ」と和歌で詠まれるなど発展の礎となりましたが、次第に姿を消し、私どもが手掛ける「奥ノ山茶園」だけが残っています。

 宇治川や平等院を見下ろす高台に位置する奥ノ山は25アールほどと小規模ですが、昔ながらの伝統栽培をしています。茶摘みの数週間前になると、お茶の木によしずやわらなどで「覆い」をして直射日光をさえぎるのは、400年ほど前から続く手法です。「生育にマイナスでは」と尋ねられることがありますが、覆いによって茶葉が緑に染まった結果、うま味の元であるテアニンという成分が増え、香りと甘みを持つお茶につながります。

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