多品種少量、極めて「試作ビジネス」へ ものづくり伝える“ぬか床”、京都に残したい

(写真=山田 哲也)
(写真=山田 哲也)

 父親から引き継いで京都市内にある薄板金属のプレス加工会社の社長に就いたのは1985年、36歳のときでした。当時は下請け加工がほとんどでしたから、顧客にはいつも相見積もりを取られて買いたたかれ、悔しい思いをしていました。

 ライバルがいなくて、付加価値が高い分野で勝負したい。多品種少量生産を志向したのは、そう考えたからです。少量を突き詰めると一品生産になり、製品の開発段階の高度な試作も請け負えるようになりました。「これだけでもビジネスが成り立つのではないか」。そう手応えを感じ、技術や専門性を磨いて薄板金属のことなら何でも対応できる「薄板金属加工のコンビニ」というキャッチフレーズで売り込むことにしました。会社をつくり直す覚悟でCIも導入し、最上インクスという今の会社名に変更しました。

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