難航したウルグアイ・ラウンドに学ぶ 「本質」「挑戦」「チームワーク」が不可欠

通商産業省(現経済産業省)の秘書課長時代、新しく入省した人たちに訓示を述べる機会がありました。伝えたのは以下の3つのことです。「本質を考え、現場を見ること」「背伸びをしてチャレンジをすること」「チームワークを発揮すること」。この3点を伝えたのは、それまでの経験を踏まえてのものです。中でも1988年、30代半ばでGATT室長に就いてから携わることになった関税貿易一般協定(GATT)のウルグアイ・ラウンドは印象的な仕事でした。
86年秋に始まったウルグアイ・ラウンドは93年末に合意するまで7年あまりの年月を要しました。その間、私の肩書はスイスのジュネーブ日本代表部参事官や通商関税課長などに変わりながらも、現在の自由貿易の礎となっているウルグアイ・ラウンドに一貫して携わることになりました。
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