リーダーに求められる「胆識」 周りに流されず決断し、決めたら逃げずに向き合う

(写真=陶山 勉)

 経営者にとって最も悩ましいのが、事業撤退や拠点閉鎖といった、やめる・止める判断を迫られる場面ではないでしょうか。

 数年前、海外のとある生産拠点を存続させるべきかどうかが経営会議の議題になったときのことです。確かに業績だけで見れば閉鎖はやむなしという状態で、関係者のほぼ全員がすぐにでも撤退すべきだとの意見で一致していました。

 それでも私は、簡単には決めることができませんでした。取引先への供給責任もあれば、国との関係や雇用への影響、レピュテーションリスクといった問題もある。もし撤退すれば、二度とその国では事業ができなくなるかもしれない。反対に、「残そうと言ったら皆はどう感じるだろうか」など、いろいろな思いも駆け巡りました。結局、腹をくくって決めたのは、その工場を残すということでした。

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