事業の成否は才能や運ではない「すべきこと」を早くやれ

(写真=北山 宏一)
(写真=北山 宏一)

 振り返ってみると、私は自分をいつも崖っぷちに追い込んできました。清掃用品レンタルのダスキンを皮切りにフランチャイズ(FC)加盟店のビジネスを始めてから約50年になります。事業用の借金をするとき、これ以上は返済できなくなるギリギリまで借りたり、アルバイトを10人募集して70人の応募があったとき、全員採用してしまったりという具合です。せっかくの資金や人材をどう使い切るか考え抜いて、苦しくても「なにくそ」と事業を拡大する。事業家にはこうした上昇志向が絶対必要だと思います。

 22歳で始めた社員食堂の運営請負の事業を売却して29歳でナックを創業。ダスキンの加盟店だけでなく、宅配水のクリクラ、注文住宅など次々に事業を拡大してきました。ダスキン関連の売り上げは130億円で、加盟店の中でトップです。2番の会社が18億円ですから、加盟店の中で飛び抜けた存在であることが分かってもらえると思います。1999年には東証1部に上場しました。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り919文字 / 全文1365文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「有訓無訓」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。