未来は、過去の教訓が映し出す 自立して判断する「市民」たれ

(写真=加藤 康)

 私たちは今、歴史の曲がり角にいるのかもしれません。新型コロナウイルスの感染拡大に臨んで政府は緊急事態宣言を発出しました。補償をすることなく外出の自粛を求める、ファシズムの性格をはらむものです。これが悪しき前例になる恐れはないのか。

 判断するすべは、過去の歴史から学ぶ「教訓」という方程式に当てはめることしかありません。それゆえ、歴史を実証的に検証し、教訓を得て次世代に伝えることが使命だと考えて、昭和史に関する著作を50年にわたって書き続けてきました。

 歴史から得られる教訓を大事にした一人に後藤田正晴氏がいます。評伝を書いて親しくなった同氏にある日呼ばれ、大正時代に日本軍がシベリア出兵した際に、どのような法的根拠で撤兵させたかを調べてほしいと依頼を受けました。

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