「専門家より多様家」を実践 経済はサービスで動く その革新が日本経済を救う

(写真=都築 雅人)
(写真=都築 雅人)

 1968年に設立直後の野村総合研究所に入社以来、日本の知識サービス産業の誕生期から現在に至るまでのプロセスをつぶさに眺め、その前線で働いてきました。この間に様々な業務を経験しました。

 野村総研では海外産業調査を皮切りに石油・エネルギー問題、インターネット関連新事業立ち上げなど幅広い分野を経験。理事長時代にはどこでもネットとつながる「ユビキタスネットワーク」という概念を提唱しました。

 その後、政府の情報通信政策に関与したことで情報系が専門と受け止められがちですが、2007年から産官学連携組織のサービス産業生産性協議会に参画し、今はサービス産業の革新というテーマにどっぷりはまっています。数カ月前まで務めていたNTTドコモの社外取締役も含め、実に15回もの仮想的転職を重ねてきたことになります。

 このため、何の専門家にもなりませんでしたが、常に時代の先端に身を置こうとしてきたことで、社会経済のパラダイム変化や課題解決の道筋がよく見えるようになりました。

 周囲から「先端病」とやゆされる行動スタイルになったのは若手時代の経験がきっかけです。入社後に配属された新設組織には受注残がなく、3カ月間仕事はゼロ。やりたいことをするには自分で顧客を探さなければならない。知識の提供で対価を得るこの業界の厳しい現実をいきなり突き付けられたことで、常に次の次まで考える思考法が身に付きました。