プロジェクトにレシピはない まずゴールを見据え、できることを積み上げよ

小惑星探査機「はやぶさ2」が12月、地球に1つのカプセルを届けに戻ります。小惑星「りゅうぐう」の石や砂で、宇宙の新しい発見がもたらされるかもしれません。思い起こすのは、私が開発リーダーだった初代はやぶさです。今年は地球に帰還してちょうど10年になります。
プロジェクトは苦難の連続でした。例えばカプセル回収場所の事前の確保です。日本は、単独で宇宙から何かを回収した経験はありませんでしたから、勝手が分かりません。100km四方の広大な土地が必要でしたが、日本には適切な場所がない。そうした中で米ユタ州の砂漠が候補になった。国防総省の演習場があり、何がどこへ飛んでくるのか把握できるなど、我々に好都合でした。だが、許可が下りない。
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