気象災害の形はさまざま 予想できないからこそ先人の知恵に学んでほしい

(写真=陶山 勉)
(写真=陶山 勉)

 異常気象や気象災害が極端に増え、企業活動や生活に大きな影響を与えることが増えたという印象を持つ人は多いと思います。「線状降水帯」という言葉がこの5~6年でニュースなどに普通に使われるようになったこともあり、最近、雨の降り方が激甚になったという印象がやや増幅されているのかもしれません。

 線状降水帯とは、主に北東から南西に細長い範囲で数時間激しい雨が降るものです。1990年代から分かっていたのですが、気象レーダーによる研究で、その実態が解明できたものです。

 線状降水帯になる要因は場所によってさまざまです。2015年9月の関東・東北豪雨で茨城県常総市が洪水になったときは、相模湾からの風と、房総沖からの風が出合った地点で激しい雨が降っています。その前年の広島での集中豪雨では、中国山地の地形の影響で線状降水帯ができました。

 気象災害が起きると、何でも地球温暖化のせいにしがちです。一言で説明できて納得しやすいからでしょう。ただ、トルストイの『アンナ・カレーニナ』の冒頭の一文ではありませんが、気象災害にはそれぞれの形があるのです。

 では、どう対策を取ればいいのか、と企業などのトップは戸惑うと思います。この時生きるのが先人の知恵です。

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