人手不足、長時間労働、業務の非効率──。物流業界の課題を解決するサービス開発にいそしむ。大和ハウス工業や日野自動車、アスクルなど業界横断で出資を集め、全産業の物流改革を目指す。

現場重視のサービス
<span class="fontSizeL">現場重視のサービス</span>
「物流業界は現場が強い」と話す佐々木太郎社長。運転手、配車担当、物流センター長が便利と感じるサービス開発を意識している

 トラック運転手の物流センターでの待ち時間は平均1時間45分、荷台の積載率は40%未満──。メーカーの製造現場に材料を送り、消費者に商品を届ける物流は産業に欠かせないインフラだ。コロナ禍で注目度が高まる「エッセンシャルワーカー」にもかかわらず、現場は今もなお電話とファクスが主流で、非効率な業務に追われる。

 受発注や配送の進捗など全体像を把握できないため、物流センターの前でトラックが長時間の待機を余儀なくされ、離職率が高く慢性的な人手不足。そんな課題に挑むのが、物流スタートアップのHacobu(ハコブ、東京・港)だ。

 搬送先にトラックが到着する時間を予告して待機時間を減らすシステムを軸に、トラックの位置情報を共有する管理システム、受発注や配送業務の進捗を荷主と運送会社に「見える化」するなど、様々なサービスを「MOVO(ムーボ)」ブランドとして展開する。

 企業間物流は、メーカーの工場と物流センター、卸業者の倉庫、小売業者の物流センターや店舗といった多くの拠点が絡む。また、大手物流会社が元請けとなり、中小運送会社が下請け・孫請けとなるなど、こなしきれない仕事を運送会社同士で融通し合う複雑な業界だ。現状を効率化するには、「会社の枠を越えたデータ共有が必要」と佐々木太郎社長が2015年に創業した。

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