父親の介護から生まれた思い
発端は2016年。パナソニックの家電部門が立ち上げた新規事業創出プロジェクト「ゲームチェンジャー・カタパルト」の募集だ。ギフモの共同創業者である小川恵氏は当時、父親が嚥下障害になり、普段の食事が食べられなくなった。その時初めて分かったのは、流動食を作るにはとても時間がかかること。また市販の介護食は1食1000円を超えることもあり、費用を負担するのは難しい。そうした状況を打破したいと考え、同僚で、後に共同創業者となる水野時枝氏と共に、デリソフターを企画した。
地道に勉強を重ねた2人の案はコンテストを勝ち抜き、採択された。17年に米国で開かれたテクノロジーと音楽・映画の祭典「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」の出展でも「素晴らしいコンセプト」と注目を集めた。
だが事業化には人が足りない。アイデアを何とか形にするため、2人は同年、有志のサークルを立ち上げた。その活動を知った森實氏は「一緒にやりたい」と直談判し、「絶対に世に出すべきだ」と、サークルのリーダーになった。
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