ポジティブに生活を楽しむメッセージを送る、独自のマーケティング手法で売り上げを拡大する。入浴剤事業からスタートしたが、フード市場にも本格参入し、植物由来食品の市場創出を目指す。


ピンク色のラズベリークリームがかかったドーナツに担々麺やバターチキンカレー……。若い女性客がスマートフォンで色鮮やかな料理を撮影する。
4月中旬、東京・渋谷ロフト2階にオープンした植物由来原料を用いたカフェ「2foods(トゥーフーズ)」。メニューに「まるでバターチキンカレー」とあるように、実は鶏肉を含め肉類を一切使わず、食材はすべて植物由来。担々麺も肉は大豆ミート。ドーナツにかかるラズベリークリームにも乳製品や合成着色料を使わない。客からは「大豆ミートとはわからなかった」と声が上がる。精製された白砂糖や合成着色料、保存料も使わない。
「健康」より「おいしそう」が先
特徴的なのは、人間のポジティブな感情に訴える独特のマーケティング手法だ。渋谷ロフト店でも目に飛び込んでくるのは大きな看板だ。「Yummy(But So Healthy)」。日本語にすると「おいしい(けど、とても健康的)」。一般に肉や魚を取らない菜食は健康的だが「我慢して食べる」イメージがあった。だが2foodsは植物由来食品を「おいしいから食べる」ものとしてアピール、価格も他の野菜中心の飲食店より2、3割抑えた。「ヘルシージャンクフード」というキャッチコピーも作り、消費者の「食べたい」思いを喚起する。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り1646文字 / 全文2287文字
-
【締切迫る!】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【初割・2カ月無料】有料会員の全サービス使い放題…
特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題
ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題
日経ビジネス最新号、11年分のバックナンバーが読み放題
この記事はシリーズ「ゲームチェンジャー」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?