新型コロナウイルス禍で、多くの催しが中止となり、経営にダメージを受けた。エアー注入式遊具の技術を医療設備に転用、てこ入れを図り、危機を克服した。

「このままでは、1年後に債務超過だ」
新型コロナウイルス感染が広がる2020年4月、エアー注入式大型遊具のレンタル業「ワン・ステップ」(宮崎市)は売り上げが7割も減少。山元洋幸社長が危機感を募らせていた。書き入れ時の5月の大型連休の催しも軒並み中止となり、売り上げは一時9割減に。
だが、お先真っ暗ともいえる状況の中、山元社長は前向きだった。年間売上高を前年比の50%に戻せば、会社は2年は存続可能と分かったからだ。
「2年の猶予があれば立て直せる。現状の7割減から、5割減にまで挽回する」。発想をプラスに転換した。目をつけたのが、新型コロナ対策のエアー注入式医療設備の開発だ。エアー遊具で培った、空気で膨らませる技術が応用できる。その結果、20年度は医療分野の売り上げを全体の約2割に高め、苦境から何とか脱することができた。
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