非接触をキーワードに注目を集めているアバター接客は、販売員の働き方を大きく変える。接客にとどまらず、教育、保育などその可能性は大きく広がっている。

アバターでの接客なら、場所に縛られず働ける
<span class="fontSizeL">アバターでの接客なら、場所に縛られず働ける</span>
都市部から地方への接客や、自宅からの接客などもアバターなら可能になる。販売員が現場に縛られないことが魅力だ(写真=加藤 康)

 「いらっしゃいませ」。画面からは人の声が聞こえる。しかし、映っているのは人ではなくアバターだ。このアバターによる接客が、新型コロナウイルスの流行で「非接触」が重視されるようになった今、新たな販売方法として注目を集めている。

コロナ禍で業績が急成長
●ユーサイドユーの売上高推移
<span class="fontSizeL">コロナ禍で業績が急成長<br /><small>●ユーサイドユーの売上高推移</small></span>

 UsideU(ユーサイドユー、東京・中央)は、アバターを介した遠隔販売ツール「TimeRep(タイムレップ)」を法人向けに販売している。コロナ禍で採用が急増し、2021年4月時点で計80店舗に設置される予定だ。これを半年後には500店舗に拡大する計画を立てている。17年の創業時から同ツールに注力してきた社長の高岡淳二氏は「アバター接客を社会に実装して、人々の働き方を変えたい」と語る。アバター接客は、普及次第では従来の販売方法を大きく変える可能性も秘めている。

「働くとは何か」を考えた

 高岡氏は05年に大学を卒業し、中国・上海で会社の立ち上げを経験した。グローバル人材を中国に呼び込むサービスを始めたが、あまりうまくいかず、コンサルティング会社に就職。当時、日本で社会問題だった派遣社員の偽装請負などが起きないように企業の内部統制やコンプライアンスを強化する仕事に就き、そこで初めて派遣など正社員以外の働き方の実態を知った。「『自由さ』など前向きな理由で派遣社員を選ぶ人がいる一方、問題点も目の当たりにした。働くとは何かについて考えるきっかけになった」(高岡氏)

 09年には心機一転、中国・アリババ集団の日本法人に転職。その後、米国の大学院への留学を経てユーサイドユーを創業した。「アリババはネットでモノを売っていたが、次はネット上での人と人の対話が重要になると予測した」(高岡氏)

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