ブロックチェーン技術で、改ざん不可能な、アート作品の流通履歴管理システムを開発した。贋作の流出、証明書の偽造、売買価格のミスマッチなど、アート業界の課題解決を目指す。

ICタグを読み込めば、証明書をすぐに確認できる
作品に貼付したICタグ付きシール(右上)やカードをスマートフォンなどで読み込むと、作品情報や売買履歴を確認できる(写真=吉成 大輔)

 「アート作品の贋作(がんさく)は、偽札をつくるよりも効率がいい」。そう語るのはスタートバーン(東京・文京)の施井泰平代表だ。同社はアート作品の制作情報や売買履歴をブロックチェーン(分散型台帳)で管理するシステムを開発したスタートアップである。

 作品によって億単位の値が付くこともあるアート業界では、贋作制作者がアーティストを脅して本物と認めさせようとする事例すらあるという。「美術品の2次流通市場の半分は贋作だという説もある」(施井氏)ほど深刻な贋作問題の一因は、アート作品の来歴の管理が、改ざんが難しくない紙の証明書に依存していることにある。

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