サービス業で働くアルバイトの管理や教育など、店舗マネジメントを一元化したアプリを開発した。日本はじつは「おもてなし」の力を失っているという危機感が染谷社長を駆り立てている。

UFOキャッチャーのお菓子をうまく山積みするコツは──。目標達成のためお客さんにどんな声がけをすればいいか──。ゲームセンターのセガアリーナ蘇我店(千葉市中央区)のアルバイトが困ったとき、タップするのがスマホのアプリ「はたLuck」だ。
蘇我店で働く2人の社員と13人のアルバイトがスマホに入れているこのアプリ。業務連絡を流す「連絡ノート」、気軽に何でも相談できる「トーク」、誰かに感謝する「星を贈る」が基本の3機能だ。店はシフト制で、アルバイトを含めスタッフが一堂に会することはない。従来、業務連絡や相談などは口頭や手書きノートを使っていたが、どうしても漏れや遅れが発生する。最近ではLINEを利用していたが、昨年9月から「はたLuck」をテスト導入し「とにかく便利になった」(大水孝行店長)。
LINEのグループ機能をアルバイトとの業務連絡に使う店は多いが、セガエンタテインメントは最近禁止した。「個人IDを教えたがらないアルバイトもいるし、店長も聞きづらい」(加納尚起エリアマネージャー)。「はたLuck」はダイレクトメッセージが送れず、やり取りが衆人環視、画像や動画、PDFのダウンロードができないため情報が流出しにくい、誰が未読か分かり注意喚起できる、などLINEと違う特徴を備えており「リスク管理上も大変助かる」(加納氏)。
現場での評判を聞き、セガは年内に全店への導入を決めた。スーパーマーケットのオオゼキやドトールコーヒー、コンビニエンスストアのミニストップなど導入店舗も増えている。
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