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新型コロナウイルスの感染拡大で脚光を浴びる、学習塾・学校向けのeラーニング教材を手掛ける。学習習慣のない生徒にも寄り添う教材設計で、学力の低い生徒から高い生徒まで幅広く対応。公立校や新興国市場などにも導入が加速しそうだ。

アニメを駆使したシナリオで生徒の理解を促す
双方向性を重視した学習教材をアニメーションを活用して作り込んだ。生徒個々の学力に応じ、難易度も調整できる(写真=2点:陶山 勉)

 「生徒募集などマーケティングはうまくいくが、成績を上げるのは難しい」。すららネットの湯野川孝彦社長はかつてベンチャー・リンクに勤務しており、個別指導学習塾のフランチャイズチェーン(FC)展開をサポートしていた。試験的に塾を運営したところ、たちまちこんな課題に直面した。

 個別指導塾は大学生アルバイトが講師を務めることが多く、指導の質のばらつきがまず問題だった。また、比較的学力が低い生徒たちが多く、週に5日通うことができれば成績を上げられるかもしれないが、集団指導塾に比べて授業料が高いため難しい。その結果、学校の授業に取り残されていく生徒たちを目の当たりにした。

講師の質、授業料問題を解決

 「eラーニングならこの問題を解決できるかも」──。湯野川氏はこう考えた。eラーニングは講師の質に左右されず、一定の教え方ができる。週何回学んでもコストはほぼ変わらず、サービスの低価格化が見込める。理解度などの学習状況が把握しやすく、学習習慣が付いていない生徒に遠隔で勉強を促すこともできる。湯野川氏は2005年に新事業としてeラーニングを社内提案し、教材開発を始めた。