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温泉に生息する藻を利用し、肌の不調や体の痛みを緩和する商品を開発。家業の倒産を乗り越え、社会に貢献する新事業で会社を成長させた。

温泉にすむ藻を活用
温泉藻類「RG92」を発見した加世田氏(写真下左)。抽出した成分を使ったシャンプー「ONSENSOU」が日本と中国でヒットした

 日本一の泉種、源泉数、湧出量を誇る別府温泉。この温泉資源を活用して成長を続けるのが、化粧品や医薬部外品を手掛けるバイオベンチャー、サラビオ温泉微生物研究所(2020年4月にサラヴィオ化粧品から社名変更予定、大分県別府市、以下サラビオ)だ。地下深くから供給される温泉には、ミネラル成分など様々な物質が含まれる。サラビオが着目したのはこうした温泉水の成分ではない。実は温泉の中には、特殊な環境を好む藻が生息している。藻に含まれる成分が、肌の状態を改善するなど温泉の入浴効果に一役買っていることを、独自の研究で明らかにした。

“藻類シャンプー”がヒット

 サラビオはこれまでに、新種の藻類を4つ発見している。中でも2011年に発見した世界で92番目の温泉藻類「RG92」の成分は、高い抗炎症作用や抗酸化作用を持つことが分かった。打撲や関節痛、ニキビやアトピー性皮膚炎に対する改善効果があることを確認し、国際的な学会や学術誌で論文を発表。15年に特許を取得した。