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国内のトップ大学で学ぶ学生とベンチャー企業の橋渡し役として就職情報サイトを運営。意欲ある学生に根強く残る「大手信仰」を払拭し、厳選した企業を掲載することで信頼を獲得する。

学生の意識を変える
グループワークや業界研究など、学生の意欲向上、スキルアップのための講座を年1000回以上開催。参加者は年々増加傾向だ

 大企業で定年まで勤め上げるというかつての常識は薄れつつあるとはいえ、就活生の「大手信仰」は根強く、ベンチャー企業や中小企業の採用は厳しい状況のままだ。

 こうした中でも学生の意識に変化は起きている。人材大手のディスコ(東京・文京)が2020年卒の学生を対象に行った調査では、約3割の学生がベンチャー企業への就職に関心を持つと回答。理由として最も多かったのは「企業として独自の強みがある」というもので、「将来性がある」とした学生は、前年より大きく増えた。

ハズレ企業は掲載しない

 「『自らに負荷をかけ、力をつけたい』と、優秀な学生がベンチャーに行く流れは確実に起きている」。こう語るのは、ベンチャー企業と学生のマッチング事業を10年以上手掛けるスローガン(東京・港)の伊藤豊社長だ。

学生のベンチャー志向を受け成長
●スローガンの売上高推移
注:18年2月期は決算期変更で5カ月決算。17年9月期より連結経営

 05年に創業し、新卒学生のベンチャー向け就職支援サービス「Goodfind(グッドファインド)」の運営を開始した。19年の学生の登録者数は1万8800人で年々増加を続けている。優良なベンチャー企業と優秀な学生を結ぶノウハウが確立され、双方から強固な支持を得ているのが特徴だ。

 学生が支持する理由は、掲載企業の信頼度が高いこと。将来性や職場環境、給与制度など、情報が不足しがちなベンチャー企業への就職はリスクもあるが、「ハズレは掲載していないという自信がある」と伊藤社長は言い切る。

 マッチング対象として紹介するベンチャー企業は約150社。掲載企業の多さでアピールするサイトとは一線を画し、むやみに増やさない。掲載の可否は売上高や業務内容といった表面的な要素では決めない。「経営陣の経歴に学生が興味を持てるか」「若くて未熟な人材でも大事に育てられる経営者か」など、経営者の人柄を重視した独自の判断基準で厳選する。