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迷惑電話を事前に察知するサービスを提供。全国の警察と連携して振り込め詐欺被害を未然に防ぐ。約7億件の被害情報を分析し、初めてかかってきた迷惑電話も着信拒否できる強みを持つ。

詐欺を未然に防ぐ
(写真=アフロ)

 「オレオレ、おばあちゃん? 実は事故に遭っちゃって、入院費用が必要なんだ。お金を口座に振り込んでほしいんだけど……」

 孫や息子を装い、現金をだまし取る振り込め詐欺。昨年の認知件数は約1万6500件で、被害額は約360億円と高水準で推移する。1件当たりの被害額も約230万円と高額だ。東京都、神奈川県、大阪府などの都市部では大幅に増加しており、「年金の支給日の後には詐欺の電話が増える」(警察庁)など、いまだ大きな社会問題となっている。

 詐欺被害を未然に防ぐことはできないか──。知恵を絞る企業が愛知県名古屋市にある。迷惑電話番号フィルターシステムを開発するトビラシステムズだ。社長の明田篤氏は「私の祖父も高額商品の押し売り被害に遭った」と明かす。家族が被害を受けたことをきっかけに、迷惑電話の着信をブロックするアイデアを思い付いた。

 トビラシステムズが提供するサービは単純明快。固定電話や携帯電話、ビジネスフォンに迷惑電話番号を判別するシステムを組み込んで、迷惑電話がかかってきたら、着信画面に「迷惑電話の可能性あり」と注意喚起するというもの。利用者が迷惑電話の番号を登録する必要はなく、電話回線を通じて、トビラシステムズが持つ迷惑電話番号のリストと自動で照合される。

 これまでの電話機でも着信拒否設定をすれば迷惑電話をブロックできたが、一件ずつ登録する必要がある上、初めてかかってきた番号には対応できない。